動くと息が上がる―鉄分不足で貧血?!

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私の家は駅から徒歩7,8分の高台にある。帰りは少しきつい坂を200mほど登ることになる。ある日の帰宅途中、上り坂で息が上がってしまい心臓がバクバクしてきた。「ん?なんだこれは?」と思いながら、ゆっくり歩くことにした。それでも息はハアハアしている。立ち止まって脈を測ってみるとなんと激しくリズムが乱れていた。

何となく自分の中で脈を上げれば良いような感じがしたので息苦しいが早足にしてみた。どんどん歩いていると心臓はさらに激しい鼓動に。家に着いてもすぐ止まるのは心臓に良くないのでしばらく足踏みをしながら次第にゆっくりにした。すると脈もだんだん治まり正常に戻った。

それからは毎日歩き始めると息が上がり脈が乱れるようになった。
その頃はスポーツもやり元気だったので、「どうしてだろう?」と疑問に思い、自分の体の状態が信じられなかった。

息苦しさはどんどんひどくなっていったが、不思議なことに我慢して歩き続けると次第に呼吸も楽になっていった。

病院で診てもらうと、肺の検査では「気管支喘息かもなあ」と、心電図の検査では「心房細動ですね」と診断された。
様々な検査を受けたが、それ以上のものは見つからなかった。

私は診断に納得がいかなかった。なぜなら、喘息や心房細動なら息苦しくなった状態でさらに運動すると余計に苦しくなり、それこそ倒れるのではないかと思うからだ。
実際の私は、息苦しいのは始めの少しの間で、さらに30分40分と運動を続ければ次第に楽になるのだ。呼吸も楽になり、心臓も苦しくて動けなくなることもない。むしろ運動をした方が楽になっていく。だから医師が言う診断は信じられなかった。医師には何度も運動を続けていると楽になるということは話したが、「そんな馬鹿な?」と馬鹿にしたような目で見て笑うばかりで、全くまともに受けとってもらえなかった。

息苦しさが酷い時は、2階に上がっただけでハアハア、ヒーヒーした。家までの上り坂を5mほど登り始めるとすぐハアハアし、そばの塀につかまって肩で激しく息をする始末だ。後ろから来た女性に「大丈夫ですか?手を貸しましょうか?」と声をかけられたこともあって、「大丈夫。ありがとう!」と言って少し休んだこともあった。

こんな状態が何年も続いた昨年、NHKの『ためしてガッテン!』の番組の中で、最近はラグビーやジョギングをする人、パーカッションの演奏をする人達に貧血の人が多いということが言われていた。

飛んだり跳ねたり叩くなどの衝撃が毛細血管にダメージを与え、血液中の赤血球を壊してヘモグロビンが減って鉄分不足の貧血になるというのである。「これだ!」と私は思い、翌日早速「血液の項」を測定してみた。すると驚きの結果だった。赤血球が大幅に減少し、ひどい鉄分不足による貧血状態の反応が確認された。鉄分がどのくらい足りないのか測定すると128㎎も足りない。一般的に足りないといっても5mgや10mgなので、びっくりしてすぐ鉄分の補給を始めた。
すると3、4日で回復し、息苦しさがなくなった。長い間この息苦しさで苦しんできたのが、ただの鉄分不足の貧血だったとは。

貧血で酸素が体を巡らないので息苦しくなっていたのが、運動をし続けることで体が温まり血の巡りがよくなって息苦しさも治まっていくというパターンだったようだ。
それからは2階に上がっても、上り坂でも以前のように息が上がって苦しくなることがなくなった。

ジョギングをする人、飛んだり跳ねたりの運動をする人、ダンスをする人に鉄分不足による貧血が多いようだ。
最近、新聞やテレビなどでは「スポーツ貧血」と言って鉄分不足が問題になっている…ただ、やみくもに鉄分を摂ればいいわけではない。やはりいま鉄分が何mg不足しているのか調べてから摂らないといけない。鉄分の過剰摂取は癌のエサにもなるし、体を錆付かせるので要注意だ。

-現場からの声
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