栄養素の消化と吸収、その機能の重要性について 

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人間は60兆個もの細胞によってなりたっています。

脳、心臓をはじめとする人間が生きていく上で重要な組織は、これらの細胞が正常に機能することが重要であり、そのために必要なものの1つに「栄養素」が挙げられます。

この栄養素は人間の持つ重要な働きの1つでもある「消化分解」とその後の「吸収」というプロセスを経て、はじめて60兆個の細胞が必要とする栄養素として体の隅々まで送られることになります。

つまり、この「消化分解・吸収」のプロセスが正しく行われていなければ、食事やサプリメントから期待するほどの栄養素は体に吸収されることがないといっても過言ではありません。

近年の健康志向の高さや健康食品ブームには目を見張るものがあり、その市場規模も高い水準を記録している状況です。

多くの現代人は、健康維持増進や現在抱えている症状改善のために、サプリメントや健康食品や有機素材を手にして、材料や産地、製造過程の安全性、添加物の有無等に細心の注意を払いながら、商品を選択されていることと思います。

健康食品市場の推移「健康食品市場の推移」健康産業新聞から引用

しかしそうした関心に比べ、食生活や住環境、ストレス、また自分自身の体内環境に対しては意識が低く、残念ながら摂取した健康食品の60%ほどは体内に吸収されず、効果が実感できずに終わっているかもしれません。

材料や産地、製造過程の安全性、添加物の有無だけではなく、摂取後、体内でどのように消化分解され、吸収されるかについて知ることは大変重要です。

是非、そうした事柄にも関心を持たれ、商品の価格や宣伝等に惑わされることなく、摂取したものが期待するだけの効果が実感できるようになっていただけたらと思います。

消化分解、吸収の働きを向上させるための方法

具体的に消化分解・吸収の働きを向上させるための方法について紹介します。

まず、この図を見てください。これは人間が食べたものを口からはじまり肛門に至る1本の管を通して消化分解し、吸収するプロセスを表したものです。

消化と吸収

人間を構成する60兆個もの細胞に必要な栄養素の消化分解のスタートは「噛む(そしゃく)」という行為からはじまることはご存知だと思いますが、意外にこのそしゃくを十分に行っていない方が少なくありません。

食材を噛むことによってプチアリンという消化酵素がだ液中に分泌されていきます。

次に強力な酸で食材を溶かし分解する胃酸ですが、胃酸はそしゃくとも深く関わっていて、十分に噛むことによって「胃酸を作りなさい」という情報が送られます。

続いて重要なプロセスが吸収です。そしゃくと胃酸により十分に消化分解されてはじめて栄養素として次の腸で吸収されます。全ての栄養素が同時に吸収されるわけではありません。

栄養素は十二指腸から大腸に至るおよそ8mの管を移動しながら適切な場所で吸収をされ、腸管の裏側にある血管に入り体内に吸収されます。

食物の消化分解は胃だけでなく次の腸内で分泌される酵素によって消化されますが、食物を噛み(そしゃく)、その後の胃で胃酸により、この段階で栄養素として吸収できる大きさまで消化分解されなければ期待するほどの栄養素は腸で吸収されることにはなりません。

通常人間が食物を完全に消化分解するまでには、胃酸とペプシンなどの酵素によって10~12時間を要します。

胃で消化分解された食物は次に十二指腸へ送られ、膵臓と肝臓で生産される酵素が働き、食物をさらに微細なアミノ酸、グルコース、フルクトース、ガラクトースなどの栄養分子へ分解します。

消化酵素が不足している状態、または十分に消化酵素が分泌されない状態では、人間の生命に必要な栄養素の消化分解ができなくなり、様々な疾患や症状を発現させることになります。

 

咀嚼の重要性

よく噛んで食べると、それだけで体が健康になります。咀嚼回数が多くなると唾液がたくさん出ます。この唾液には私たちの体に有効な働きをする成分がたくさん含まれています。

咀嚼のはたらきは以下のとおりです。

肥満を防ぐ

よく噛むと脳にある満腹中枢が働いて、私たちは満腹を感じます。 よく噛まずに早く食べると、満腹中枢が働く前に食べ過ぎてしまい、その結果太ります。 よく噛むことこそダイエットの基本です。

味覚の発達

よく噛むと、食べもの本来の味がわかります。人は濃い味にはすぐに慣れてしまいます。

できるだけ薄味にし、よく噛んで食材そのものの持ち味を味わうよう、心がけましょう。

言葉の発音がはっきり

歯並びがよく、口をはっきり開けて話すと、きれいな発音ができます。

よく噛むことは、口のまわりの筋肉を使いますから、表情がとても豊かになります。

元気な顔、若々しい笑顔は、あなたのかけがえのない財産です。

脳の発達

よく噛む運動は脳細胞の動きを活発化します。あごを開けたり閉じたりすることで、 脳に酸素と栄養を送り、活性化するのです。

子どもの知育を助け、 高齢者は認知症の予防に大いに役立ちます。

歯の病気を防ぐ

よく噛むと唾液がたくさん出て、口の中をきれいにします。

この唾液の働きが、 虫歯になりかかった歯の表面をもとに戻したり、細菌感染を防いだりして、 虫歯や歯周病を防ぐのです。

がんを防ぐ

唾液に含まれる酵素には、発がん物質の発がん作用を消す働きがあるといわれ、それには食物を30秒以上唾液に浸すのが効果的なのだとか。

「ひと口で30回以上噛みましょう」 とよく言いますが、よく噛むことで、がんも防げるのです。

胃腸の働きを促進する

「歯丈夫、胃丈夫、大丈夫」と言われるように、よく噛むと消化酵素がたくさん出ますが、食べものがきちんと咀嚼されないと、胃腸障害や栄養の偏りの原因となりがちです。

偏食なく、 なんでも食べることが、生活習慣病予防にはいちばんです。

全身の体力向上と全力投球

「ここ一番」力が必要なとき、ぐっと力を入れて噛みしめたいときに、丈夫な歯がなければ力が出ません。

よく噛んで歯を食いしばることで、力がわき、 日常生活への自信も生まれます。

*8020推進財団HP参照

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